あなたの愛が笑顔を与える

あなたの愛が、僕に笑顔をもたらしてくれました。



今年の3月、卒業したあなたが塾に遊びに来ました。
あなたはテニス部のマネージャになりました。
そのテニス部であなたには気になる男の子ができました。


テニス部で出かけることになりました。
テニス部の人たちは何人かずつ分かれて行動しました。
部員の気遣いか、おせっかいか? あなたはその男の子と行動することになりました。


あなたと男の子は男女の部員が手をつないでいるのを見かけました。
「ペアが手をつなぐのがルールなんだよね」
理不尽な発言を受け、2人は指を絡ませて手をつなぎました。
緊張のあまり、写メールではすこし引きつってしまいましたね。


次第に2人は噂になっていきましたね。
気まずくなり、男の子にもらったストラップ型のぬいぐるみを外してしまいました。
2人で話すことは少なくなり、一緒に登下校することも減りました。


どこにもライバルはいるものです。
あなたは男の子が、他の女の子と仲良くしているところを見かけました。
そのとき、あなたの中には今までなかった感情が芽生えました。


それが嫉妬と言うものだと気付いたのは2日前でした。
あなたは男の子を愛していることに気付いたのです。


まだ若いあなたにはどうすべきか分からなかったのでしょう?
あなたは僕たち*1に打ち明けてくれました。
僕たちは「気付いた愛を正直に伝えよう。ライバルにとられる前に!」と告げました。
あなたはすこし明るい顔をしました。
勇気付けられたあなたの成功を祈りながら、僕は中3の理科の授業に行きました。


授業を終えて教室から出てくると、あなたに男の子からメールが来ているのを知りました。
「アドレス変えましたメールがきた…
アドレスに女の子の名前が入ってた…」


僕は何も言えず、ただただ爆笑するしかありませんでした。
あなたの愛が、僕に笑顔をもたらしてくれました。
こんなに面白いこと、当分ありませんでした。


「7月にテストあるから教えにもらいに来るね!!」
3時間以上滞在して、1度も話さなかった勉強のことを大声で告げてあなたは帰っていきました。
僕は笑顔を隠せずに手を振りました。


「あなた」の評価が下がった。
精神ポイントが上がった。
他人の恋を成就させにくいになった。
やる気が上がった。

*1:室長など